ICT導入のための補助金制度

介護業界において注目されているICTですが、導入時にかかるコストがネックになり導入に踏み切れないという介護事業所が多いのが現状です。そんなコスト面に悩む事業所や施設がICTの導入をスムーズに進められるよう、厚生労働省ではICT道入支援事業の一つとしてICT補助金制度を設けています。ICT補助金とは、ICT技術を活用して介護記録から請求までの業務を一貫して行うための介護ソフトやタブレット端末などの導入費用の一部を助成する制度です。

補助金交付の対象となるのは、タブレット端末をはじめ、ネットワーク機器やソフトウェアといったICT化に必要な設備の購入費用。補助金額は1事業所あたり2分の1以内で、上限額は職員数によって異なります。なお、ICT補助金を受けるには、申請が必要となっており、事業所がある自治体で受け付けています。また、申請開始の有無や期間などについては自治体ごとに異なるため、各都道府県の公式ホームページをチェックすると良いでしょう。

スタッフの確保や人材育成に悩む施設・事業所にとって、ICT道入はぜひ進めたいものです。また、申請の要件も易しくほとんどの事業所が補助金交付の対象になるのもポイント。これらの制度を上手に活用することで、無理なくICT化を進められるでしょう。

スタッフの業務負担が軽減されるのはもちろん、被介護者へきめ細やかな介護の提供につなががるICT化。今後さらなる普及に向けた取り組みが期待されます。